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八木虎造〜世界中で野球する男〜

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ゴールドラッシュ☆

Mira3


こんな綺麗すぎるシメを、僕は予想していなかった。

わずか数時間前の出来事なのに

写真を見て、ようやく思い出せる 「あぁ現実だったんだな・・・」


チームバスに3時間ほど揺られ、メッシーナという所に行った。

到着すると2人の審判が早くも球場入りしてスタンバイをしていた。

「あぁ・・・やっぱり今日はキャッチャーできないな」

あきらめてロッカールームで着替えていると

監督からスタメンの発表が始まった。


「1番、キャッチャー、ヤギ」

どよめく僕。

「いや、無理だよ!審判いるんだし」

ところが監督は

「多分問題ないよ。後で審判に聞いてみるけど」

とあっさりしている。

チームメイトも僕に「良かったな!」と言う者もいれば

監督に「やっぱマズいんじゃないか?」

と言っている者もいる。

いや、相当マズいだろ・・・


そして球場入りし、監督が審判に話す。

そして監督、僕の元へ「OKがでた」と言いに来る。

すげぇ・・・しかし、いいのか!?


審判が僕に歩み寄り、理由を教えてくれた。

「おまえはキャッチャーだったのか!?
 
 いつもおまえ内野やってたよな。

 それで今日がイタリア最後の試合だってな。

 リーグ戦だったらキャッチャーやらせてあげられないけど

 このトーナメント戦で、おまえら2チームは次に進まないってオレは知ってるし

 それに今日、相手チームで1人遅刻して来たヤツがいて

 そのために試合時間遅らせてるんだよ。

 本当なら不戦敗で、もう向こうの負けなんだよ。

 だから今日はおまえキャッチャーやってもいいよ。

 ただ、相手チームに許可をもらわないとダメだけど」

そして相手チームの監督

「いいよ。オレは最近までセリエAでプレーしてたんだけど

 生で日本人のキャッチャーなんて今まで見たことないよ。楽しみだ!」

と許可をくれた。


僕、渾身のガッツポーズ!

そしてチームメイト全員が僕の頭を叩きに来た。

みんな僕がキャッチャーをやりたいことを知っている。

「おうヤギ!そんなにキャッチャーがやりたいなら

 おまえイタリア人になれよ!そうすりゃ毎回キャッチャーができるぞ!

 イタリア女と結婚すりゃ、おまえもイタリア人だ☆

 駅前に毎晩立ってる女を俺が紹介してやる!

 ちなみにイタリア人じゃないけど! がははは(笑)」

こんな感じの少々ブラックな会話が普段飛び交っていた。

ついに、イタリア女と結婚しなくてもキャッチャーができる(笑)


そして試合。

22-0。5回終了時点で相手チームがギブアップしたために

本来はどんな点差でも7回までは行うのに、5回で終わってしまった。

なので、僕のキャッチャーとしての出場機会も5イニング。

5イニングとは言え、いつもはフォアボール連発の我がチームのピッチャー相手に

0フォアボールで乗り切り、そして彼の完封劇に加担し

僕は僕で、3塁ランナーをキャッチャー牽制で刺し

チームメイトもヒいた「しまっていこー!」を何度か発し

審判に「楽しんでるな!」とまで言われ

9月の中旬のくせに脱水症状まで起こすというおまけも付けといた。

完璧な、祭りだった。


試合後、6回から投げる予定だった我がチームのエースに

「今日はおまえとバッテリー組めると思ってたのに

 試合が早く終わっちゃってできなかったな。残念だよ。

 でも、来年はオレとおまえでバッテリー組めるんだよな!?」

と、返答に困る一言をもらい、胸がいっぱいになる。


そういえば今日はイタリアでのラスト試合だった。

言うことないです。もう、何されてもいい(笑)

シチリアの野球狂たちに感謝☆


Mira2


Mira01

2006年9 月11日 (月) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (9) | トラックバック (0)

のど血が出るまで声を出しますんで・・・

Minna3


上の写真は、この前の試合時

わざわざ相手チームの選手にお願いして撮ってもらったものなのだが

どんな嫌がらせだよ!(笑)

明日の対戦相手は、これを撮った選手が監督も務めるチームで

写真からも相手チームのしたたかさが充分に滲み出てると(笑)

かなりの百戦錬磨だな、こりゃ。

いや、とりあえず再撮影させよう。


そして頼む、審判来るな!!

しかしすごいお願いだな。

野球の女神様は、こんなお願いでも聞き入れて下さるのでしょうか☆

2006年9 月10日 (日) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (6) | トラックバック (0)

世界ボディ☆

Sekai


送っていただきました、プレイボーイ!!!

だははは(笑)いいのか、2ページも!!


さっそくチームメイトに僕の記事と表紙画像をメールで送る。

「うん。送ってくれるのはうれしいが

何書いてあるか分かんねぇーんだよ!おまえ、イタリア語に訳せ」

だの「次は俺が載るんだろ?」などとレス。

そして

「あれいつの写真だ?ヤギ、おまえ太りすぎだよ」

などとレスが来る・・・確かに写真がほとんど去年や2年前ので

何キロもあれから落ちてるんだけど・・・


あれか、デビュー仕立てのグラビアアイドルは

お腹のあたりが軽くしょっぱい、みたいな感じか(笑)

OK!MEGUMIばりの鍋ダイエットでなんとかします☆


しかしチームメイトの食いつきは、やっぱりというか

「おまえの顔なんかどうでもいい!!

 表紙のピンナップガールの写真をよこせ!」

という意見ばかり。今回は僕の2ページと表紙のみを送ってもらったので

「おまえらの要望は聞き入れられん」とレスをするも

やっぱり僕も、山田優ちゃんの『世界ボディ』が非常に気になる(笑)

良いネーミングだなぁ、世界ボディ☆

2006年9 月 9日 (土) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (5) | トラックバック (0)

ラスト練習とビッグサプライズ☆

Kumopa2


最後の練習。やっぱり少し感傷的になった(笑)


ラストは、選手が4人しか来なかった上に

内野手は僕だけだったので、ノックの量が異常に多かった。

さながら100本ノックの形相。

中盤から足がおぼつき、終わったときには膝が笑ってしまい

まともに前に歩けない・・・この歳になって、限界の向こう側を見た(笑)


そして練習も終わり、着替えていると

監督が僕に近づいてきた。

「ヤギ、この前の試合、練習試合じゃなくなっちゃったんだよ」

「どういうこと??」

「あの結果のまま、トーナメント1回戦ということになったんだ。

 試合に審判が来なかったのは

 俺たちも向こうのチームも、勝っても次の試合には行かないから

 そんな試合を裁いてもしょうがないから来なかったんだと思う」


知らず知らずに公式戦をやってたってことか!いい加減だなぁ(笑)

まぁ、ウチのチームが勝ったのでこっちは問題ないが

相手はなんだかかわいそうだな。


そして監督が言った

「だからさ、次の試合も審判はたぶん来ないんだよ。

 そしたらヤギ、おまえキャッチャーやれ!先発から行くからな」


おぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!

つ、ついに!!!!

2年前、チームのことも全く知らないままキャッチャーで数試合こなしたが

なんかすごく消化不良だった。

あれ以来、ゲームでは外国人選手規定で

一切キャッチャーをやっていない。

でも練習では、ブルペンで毎回ピッチャーの球を受けたりしていた。

ここ2年間で、レギュラーキャッチャーよりも僕の方が多く受けている。

「おまえはいつも練習で俺たちを助けてくれたからな。

これは俺からのプレゼントだ」


きっと次の試合も、例え審判が来なくても公式戦としてカウントされるはずだ。

ってことは、正式には僕はキャッチャーができない。

でも、相手チームもそこは了承してくれるだろう。

みんな「野球ができればどうでもいいよ」って言うと思う。

頼む審判、来るな!来るんじゃない!!(笑)


そして試合が始まったら、日本語で絶対にこう言ってやる!

「しまっていこー!!!」

これを言いたくて僕は野球を続けてるんだった。

2006年9 月 8日 (金) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (9) | トラックバック (0)

黄金色の芝

Autu_1


どうやら我がチームは、例え次の試合で勝っても

次には進まないらしい。

次の試合に勝ってしまうとローマに行ったりして試合をしなくてはならず

チームの予算オーバーの関係で

移動費のいくらかを各選手で出さなくてはならなくなってしまう。

そして選手達の気持ち的に「ローマまで行って野球がやりたいか??」

というのもあるらしい。はい!ぜひやりたいです!!

・・・まぁ、今年はもういいや。

色んなことが起こりすぎてお腹いっぱいです(笑)


ちなみに去年はローマで試合をして

負けた3時間後に東京に向かう飛行機の中にいた。

ローマの試合は楽しい。普段、絶対に闘うことのないチームと試合ができる。

対戦した北地方のチームは、高校野球ばりに徹底した守備と走りの野球だった。

完全にお株を奪われ、セカンドを守りながら悔しくて歯噛みした。


しかしローマに行かないとなると・・・次の試合がラスト試合か!!!

そして明日の練習がラスト練習!!!!!

試合はアウェ戦なのでパレルモでのゲームではないから

あの球場に足を踏み入れるのは明日が最後か。

どっちかというと、試合よりもそっちの方が感慨深いなぁ。


訳も全くわからずこの球場に連れて来られたのが

2年前のちょうど今くらいか。

あのときはバットもボールもグローブも持ってなかったなぁ。

サッカー用のスパイク履いて野球やってたし(笑)


それはそうと、2年前の今頃も

きっとこんな芝の色だったんだろうな。

あのころは新鮮さと緊張の日々で、全く記憶にないわ。

そうか、こんな色だったのか。

2006年9 月 7日 (木) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (4) | トラックバック (0)

1度やっておきたかった

Sanvitolocapo2


シチリアに来たとき、なんとなくだけれど

毎夏、バカみたいに海に行く予感があったのだが

意外とそういう日々は訪れなかった。


それから、野球の後にそのまま近くの海まで直行して

身体に溜まった熱や、どろどろの身体を癒したいなどという淡い夢も

実現していなかった。

試合後、海に行くまでの気力はとてもじゃないが残っていなかった。


ところがこの前の試合翌日、仕事が休みだったので

この夢をかなえるために、バスに揺られてキレイな海をめざしてみた。

サン ビート ロ カーポ.。

小島を除いて、シチリア本島では間違いなくナンバー1のキレイさを誇る海がある。


久々の試合から1日経って、軽く筋肉痛になっている身体を

この透き通った海水に浸す。

身体からじわじわと疲れがとれていく・・・快感☆

そして、ひたすらに青いシチリアの空を見ながら

僕は海に浮いたまま何もせず、ただただ波に身体を任せる。

やべぇ、シアワセだ(笑)


そして日も暮れ、食事を取り

海からすぐ近くの宿で、少し早めの床についた。

・・・・・・眠れない。

部屋から聴こえる波の音がうるさい。

いや、うるさくはない。

パレルモの街中の雑踏の音だったり

シチリア弁で歌ってる演歌みたいな音楽をガンガンにかけた音だとか

全く気にせず寝ることができるのが僕の特技みたいなものだ。

そこらへんはかなりがさつなはずなのだが

なんだか、こういうありがたい音には身体が慣れていないのか(笑)

枕を耳栓がわりにしてみたのだが

一度気になった音は、早々耳からは離れない。

そうこうしているうち

朝は早めに起きなくてはならないというプレッシャーも出てきて

もう完全に頭が冴えしまう。

結局、波にコールド負けして寝不足のまま朝を迎える。


まさか波の音と格闘するとは・・・

なんというか、ダメだ(笑)

Sanvitolocapo5

2006年9 月 6日 (水) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (6) | トラックバック (0)

グラビアアイドルになれますか?

Valentina3

いや、この子じゃなくて、僕が(笑)

とりあえず、3サイズとカップ数をプロフィールに足しとくか。


今週月曜日発売の週刊プレイボーイを見てみて下さい!

僕がどっかのページに出ているらしい(笑)


そんなことより、今週号の巻頭グラビアは山田優ちゃんらしい!!

おぉ~、超見てぇ!!!!

2006年9 月 5日 (火) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (11) | トラックバック (0)

南イタリアのぐだぐだ感を心に刻む

Gudaguda2


ついにトーナメント戦開幕!

早朝に起きて、1人でランニングなんかを済ませ

万全に体調をととのえ、球場に乗り込んだ。

チームメイトもやる気充分でテンションが高い。

「今日は良い日になりそうだ」そんな予感がした試合前。


ところが審判が現れない・・・

今日の試合はコッパイタリアという、れっきとしたトーナメント戦なのだが

なぜか試合開始時間になっても審判が来なかった。

両チームの監督が話し合う。

結果、トーナメント戦ということはさて置き

相手チームもはるばると、4時間かけて我らがスタジアムに来たことだし

練習試合でもやろうということになった。


「うん。オッケー☆」

何か吹っ切れた。

実は日本に戻る日はもう決めてある。

この日に練習試合をやるということは

トーナメント戦開始が来週以降に順延するということで

逆算をしてチケットを購入した僕の計算は狂い

僕はトーナメント戦中に帰国することもあり得ることになる。

でも、そういうことはどうでも良くなった。

自分でも不思議だったが「まぁ試合ができるんだったら何でも良いや」

という気持ちになっていた。


シチリアで野球をやって2年、何となく最近わかってきた。

ここで野球をやっている人々は

「野球ができれば何でも良いよ」という気持ちの選手たちが本当に多い。

僕も「イタリアで野球ができれば何でも良い」と、

街中をを探し回ったころの初心が

ここを離れる今頃になってよみがえってきている。


練習試合を始める。

ところが我がチームには10人、相手チームには9人しか選手がいない。

我がチームの10人目はファールボールを取りに行ったり

バットボーイをやったりと、色々とやらなければならないので

実質余っている選手がいない。審判役を務める選手がいない・・・


そこでチームメイトが

「おいヤギ。今日オマエの知り合いが観戦に来てるだろ。

 あの人は日本人だよな!?ってことは野球のルールも知ってんだよな!?」

「・・・・・・・」

「いや、だからさ、あの人に審判やってもらおうぜ!!」


おい・・・それはいかんよ・・・

オマエら、審判に対してはまったく融通利かないだろ??

例え遊びだろうが、シャレになんない抗議とかすんじゃんかよ。

こっちは何度もそんなエグイ場面見てんだよ(笑)

僕が断固拒否すると

「なんだよー。オレ、外国人の審判で野球やってみたかったんだよ!

 あ、なんだったらヤギ、オマエが審判に・・・」


結局、各キャッチャーが審判も兼任するということでまとまる。

あとここで数試合しかできない僕が

せっかくのチャンスに、審判はちょっとキツいです(笑い)


9月になったシチリアは、もうすっかり秋風が吹いている。

春の野球開幕とともに始まった、バカみたいな暑さももうすっかり収まり

のどかな気候の中で、のどかに野球をした。

ファーストへ打ち損じたポップフライの音が、気持ちよかった。

2006年9 月 5日 (火) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (4) | トラックバック (0)

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Ricca39


地元・シチリア新聞から取材を受ける。

たまにこういうことがあるのだが

毎回みんなのテンションの上がりようは異常だ。特に監督。


僕ら選手は、コメントを求められても記事になることは少ないが

監督のコメントは確実に記載される。

だいたい、これからの試合日程や、簡単な意気込みなどが載っている。

記事的にも、まぁそんなに大きくない。


しかし監督、テンション上がり過ぎのせいか

「最近日本人のコイツに寿司を作ってもらって

 寿司パーティーをやったんだが・・・」

とか口走ってる。それは載らないだろ(笑)

新聞記者のお姉さんも大変そうだ。


インタビューも一通り終わり「いつ載るの?」と質問し、記載予定日を知る。

そしてその日は、普段新聞なんて絶対に読まない

監督とチームメイト全員が買うこととなる(笑)

2006年9 月 2日 (土) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (3) | トラックバック (0)

熱血☆元野球狂ブログ

Nekketu1


突然の転機。

午前中にケイタイが鳴った。野球の事務所からだ。

「ヤギ、今日と明後日の夕方から練習するから。」

この電話をどれだけ待ちわびたか

これでやっと野球ができる・・・

僕は、試合まで1週間を切っても

エンジンのかからないみんなにイライラしていた。


グラウンドには一番手で入った。

1人でランニングをしていると

また1人、もう2人と次々に選手が現れた。


みんなでそろってランニングをする。

走りながら、それぞれバカンス中はどこに行ったか?を報告しあう。

小学生の夏休み明けみたいだ。


その後キャッチボールをして、バッティング、ノックをこなす。

休み明けか、身体が重い。

個人的には可能なかぎり色々とトレーニングしていたつもりなのだが

やはり生きたボールを扱うのとは勝手が違った。

足腰、肩の動きが異常に悪い。

「休みの間、アレだけ個人練習やってた僕がこんなだから

 他の選手なんかはもっと・・・」

と周りを見わたすと、なぜかみんな軽快だ。


は??なんで???

僕が1番身体のキレが悪くないか??


そして練習の合間、1人の選手が僕に言った。

「おいヤギ、マツイがメッツ相手にヒット打ったぞ。

 アイツは元々メッツのマツイだろ??

 今日の深夜に衛星放送で録画番組やるから観ろよ。」

キミが話しているマツイは、ヒデキじゃなくてカズオのほうか!


8月は今週まで全く練習が無かった。

その間、素振りをしたり

身体を動かしていたのは僕だけだと思っていた。

今度のトーナメント戦、もうチームの為じゃなく自分自身のために

なんてことも考えたし

やることやって、さっさと日本に戻ろうなんて

ネガティブな気持ちにもなっていた。


そんな間、彼らは深夜の衛星放送でメジャーリーグを観戦し

トーナメント戦に向けて、着実に身体を作っていた。

一方の僕は、試合数日前だというのに勘が全く合っていない・・・

むしろエンジンがかかってなかったのは僕のほうだった。

シチリアにいる野球狂とは、僕のことじゃない。彼らだ。


練習後、球場内の照明を修理している人たちがいた。

「ヤギ、なんで照明直してるんだ?誰か有名人のコンサートでもあるのかなぁ??」

・・・おい(笑)

そう、僕たちのコンサートが始まる!!

2006年9 月 1日 (金) カテゴリー: イタリア・野球 | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)

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