野球素浪人

八木虎造〜世界中で野球する男〜

フォトアルバム

アバウト

2010年2 月

日 月 火 水 木 金 土
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            

アーカイブ

  • 2010年2 月
  • 2009年7 月
  • 2009年3 月
  • 2008年9 月
  • 2008年3 月
  • 2008年2 月
  • 2007年12 月
  • 2007年11 月
  • 2007年10 月
  • 2007年9 月

カウナス・リトアニカ選手一覧

  • 55 シギタス 監督

チーム・パレルモ選手一覧

  • 監督 リカルド

最近の記事

  • ブログ移転します
  • 知らない夏
  • 撮影されるときは、着ている白いTシャツのお腹の辺りをできるだけピンと前に引っ張って、首元にできている影を消せ
  • 地図は変わらず・・・
  • さあさあWBCですね
  • 残暑見舞いとマニアのみなさまへ
  • ウォッカとトマトケチャップと、3つの優勝メダル
  • 初代3冠チャンピオン☆
  • ありがとうございました
  • 『告知~週刊プレイボーイに出ています~』の記事のコメント欄に対して

カテゴリー

  • その他 (57)
  • イタリア・シチリア (38)
  • イタリア・野球 (74)
  • イタリア・野球、サッカー (3)
  • リトアニア生活 (12)
  • リトアニア野球 (29)
  • 告知 (9)
  • 日本 (9)
See More
フィードを購読
Powered by Typepad

ウォッカとトマトケチャップと、3つの優勝メダル

Img_2299


3つ目の優勝が決まって、祝勝会が行われた。

街から離れた所に、チームメイトの1人の別荘があって

そこに夕方集まった。


食べ物や飲み物はチームが出すと言われているにもかかわらず

それぞれがビールやウォッカ、つまみなどを持ち寄る。

なんかみんな律儀だなぁ。


しかも、OBや関係者やらも

1ダースセットのビールなんかをわんさか持ってくるので

酒はとんでもない量になって

結局ビールは200本以上、

ウォッカなんかも30本以上準備された。

いったい1人あたり何本飲めばいいんだよ!(笑)

Img_2297


1人2人と集まって、なんとなく宴は始まり

選手や関係者の恋人や友人、家族なんかと

朝までバカ騒ぎし、

本場?のコサックダンスを見たり

完全に酔いつぶれているくせに決してギブアップせず

キャッチ・アンド・リリースを繰り返しながら飲み続ける

ツワモノ選手が現れたり

そして僕は、案の定というか

全員の前で日本語の歌を歌わされたりした。

Img_2610


時計が1周するまで続いた宴の間中

ひたすらウォッカの回し飲みは続き、

ピーナッツなどのつまみにまで

ケチャップをかけながら食べている光景を見たとき

「あぁ、いま僕はリトアニアにいるな☆」

と感慨深くなった。


この翌々日だったか、アメリカ人のチームメイトは

リトアニアを離れ、僕も1週間ほど待って、彼に続いた。


チームメイトの1人が空港まで送ってくれて

「また野球やろうな」と言い合って別れたときは

やっぱりまた泣いてしまった。

ほんと、空港で泣いてばっかだな(笑)


Img_2620

2008年3 月10日 (月) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (11) | トラックバック (0)

初代3冠チャンピオン☆

Img_3521will


さて、書いておかなければいけないのは

昨年のリトアニア2007シーズンの続きです!

完全に途中でバックレました、すいません(笑)

やっぱ東京に戻ると、色んな誘惑に負けまくり、つい・・・・・・

もうさすがにアレなんで、2つ3つにまとめます。


野球については、結局あのあとリーグ戦を優勝しまして

そのあとリトアニアの全チームを集めたトーナメント戦でも優勝して

そして、ベラルーシのチームなんかとの交流リーグでも優勝という

3冠チャンピオン達成でした!!!

強いなぁ、カウナス・リトアニカ。


それから、自分で書くのもなんですが

9月くらいから、これら3つのクライマックス試合が続いて

緊張感のある試合の連発だったんですが

その間、自分でも「今の僕はラッキーボーイなんじゃないか?」

と思えてしまうくらい、ツキにツキまくっていました。

8月くらいまでは完全に、守備の男&

自分を殺してなんとか味方に貢献することくらいでしか

自分の居場所は無かったような感じだったのに(笑)

クライマックスシーズンの活躍で

リトアニカの下部チームのチビッコたち全員が

僕の名前を覚えてくれ、応援してくれたのが良い思い出です。


そしてベラルーシで優勝を決めたあとのロッカールームで

チームメイト全員でフルち●になって

ウォッカを回し飲みしました。

普段、物静かな彼らの狂いっぷりは

やっぱ常軌を逸しているというか、規格外です(笑)


ベラルーシの球場近くにあったピザ屋に、選手みんなで入り

有り得ないほどに不味かったそのピザの味は一生忘れません☆

Img_3118

2008年3 月 6日 (木) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (8) | トラックバック (0)

最高峰

Img_21162


大変ごぶさたしておりました、八木です。

こんなに長い間音信不通で何やっていたんだと?

野球です。 もう、野球漬け☆

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

春から行われたリーグ戦を1位で通過した

我がチーム、カウナス・リトアニカは

プレイオフに進出していた。

2位通過、3位通過のチームによる

直接対戦で勝ち越したチームと

全5試合、先に3勝したほうが優勝できる

“リトアニア・シリーズ”に臨むことになる。


結果、ヴィルニウス・ロジポリヤとの対戦となった。


リトアニア・シリーズが始まる3日ほど前に

僕は自分の身体の異変に気がついた。

汚い話をしてしまって、アレだが

僕は極度に緊張した日々が続くと

唇は荒れ、その周囲に吹き出物ができる。

日本にいたときに仕事が立て込んでくると

たまにこうなっていたのだけれど

野球のためにこんなことになったのは初めてのことだった。

なんだか、たかだか野球でそんなになっている自分が

可笑しくなって、少し緊張もやわらいだのだけれど

試合数日前からの緊張感は、やはりハンパじゃなかった。


そして迎えたリトアニア・シリーズ第1戦、カウナスのホーム戦。

ほとんど身内のみとは言え、観客が50人ほど集まっていた。


観客たちも、リトアニア・シリーズを迎えて興奮している。

試合開始のときに起きた拍手がうねっていた。

僕は8番・ショートで出場。最近バッティングが絶不調で

打順をここまで下げてしまった。

ま、でも今回のリトアニア・シリーズでの

僕の役割は完全に守備だ。

それを僕が無難にこなすかどうかで

チームの勝敗が大きく変わってくる。

何度も言うがリトアニアでは

どこもグラウンドはぼこぼこで、エラーが日常茶飯事の状況。

しかも内野ゴロのほとんどがショートに集まる。

1日に5,6個などはあたりまえだ。

そのなかで3分の2無難にこなせば、かなりよくやったと判断される。

それくらいに過酷なポジションだ。


最近、僕はようやくリトアニア野球のショートに慣れてきた。

僕のやり方は、普通のショートのポジションよりも前に位置取って、ゴロに備える。

飛んできたら、とにかく身体の正面でゴロをおさえるようにする。

少々のイレギュラーバウンドには身体で止めて対応するためだ。

身体で止めさえすれば、例えゴロを取れなかったとしても

前進守備をしているので、急いでファーストに投げれば

なんとか間に合う。


さらには1球ごとにポジションを変える、しかもかなり極端に。

リトアニアのバッターは素直な打ち方をする選手ばかりで、

しかもすでに何度も対戦しているせいで

だいたいの選手のクセを把握できている。なので

「カーブにはここらへん。ストレートだったらここ」

と、かなり正確に予想が立てられる。

しかもロジポリヤの選手の打ち損じは

かなりの確率でショートに飛ぶのだ。


そして守備についた1回の表、いきなり守備機会が訪れた。

三遊間に飛んだ球にチームメートのサードが飛びついた。

しかし捕れなかったそのボールを、僕が身体を伸ばして補球して

ファーストに投げた。間一髪、セーフ。

そしてこのプレーで、気持ちが一気に楽になった。

おそらく普通だったら三遊間を簡単に抜けている当たりをなんとか捕球できた。

僕のポジション取りがうまくいっている証拠だ。

しかも身体が簡単にボールに反応できた。

「調子が良いな」

そう思ったら、緊張感で硬くなっていた身体の力が抜けて

リズム良く身体が動くようになった。

それ以降、僕に飛んできた9個の打球を全てアウトにした。


さてチーム・ロジポリヤ、ベテランぞろいで野球がうまい。

スピードの無さをバントなんかの小技でカバーする。

出塁したらとにかくバント。

例え打順がクリンナップであっても、その作戦は変わらない。

そして打者全員は徹底して“叩きつけるバッティング”。

超パワーヒッターぞろいのリトアニア野球では、本当に珍しい。

多分ベテランたちが考えた末に選んだ“叩きつけ”作戦なんだろうけれど

絶対に有効だ。このぼこぼこのグラウンドでは、ボテボテのイージーゴロが

イージーにはならないのだ。

1試合で10もショートに球が飛んでくるのは

彼らのそうした作戦があるからだと思う。


さらにロジポリヤのピッチャーたちは

それほど速い球を投げるピッチャーはいないのだけれど

とにかくどのピッチャーも低めに球を集め、フォアボールを出さない。

僕はこのチームと試合をするたびに

「日本っぽいなぁ」といつも思っていた。


そんな彼らが最も警戒というか、嫌がっていたのが

8番を打つ僕だった。

僕が打席に立つと、キャッチャーが「ヤギだぞー」と

指示を出す。お互いに試合で何度も顔を合わせているので

名前を覚えられているのは不思議なことではないのだけれど

僕対応の守備取りがあるらしく、キャッチャーの指示で

野手たちがせわしなくポジションを変えた。

それを見た僕は、気持ちの余裕が出来て

リラックスして打席に立てた。


この日のハイライトは第2打席。

ノーアウトランナー1,2塁の場面で

僕に出されたサインは送りバント。

守備体系を見ると、セカンドの選手が2塁付近に

張り付いて守っていたので

1, 2塁間ががら空きになっていたのを確認した。

僕はバントを1,2塁間に転がすように少し強めに決めた。

ぽっかりと空いたところにボールが転がって、

セカンドがそれを捕球するころには

僕はファーストベースに到達していた。ノーアウト満塁。

そして次の9番バッターのショートゴロ、エラーの間に1点獲得。

相手チームのショートはゴロに対してグローブだけを差し出していって

エラーをした。

僕はそれを見て、どんな状況でも身体全体で止めるようにゴロを捕りに行っている

自分のプレーに自信が持てた。

やっぱこのシリーズ、守備のキーは間違いなくショートだなぁ


このバントヒットで、相手ピッチャーは完全に僕に対して苦手意識を持った。

以降の3打席は全てフォアボールで歩かされた。

相手ピッチャーは、他の相手に対しては別にコントロールも悪くないし

勝負にきているのだけれど

どうも僕に対して相性が悪いと感じているらしく

全然ストライクが入らなかった。


試合は大接戦だった。

観客50人が常に大興奮で、やっている選手たちは皆

息詰まる表情で、1プレー1プレーに全力になっていた。

そして、その選手たちの中で、一番リラックスできているのが

多分、僕だった。

得点は4対3で迎えた9回の表、2アウト2,3塁。

そんな緊迫の場面で放たれた打球も、ショートを守る僕の前に転がった。

それをリズム良く捌きファーストに投げて、試合終了!

マウンドに選手たちが集まって、歓喜のハイタッチ。

そして僕がベンチに戻ると、監督が

両手を上げて、お辞儀するように身体を前後させる

最敬礼の踊りを僕に向かって繰り返した。


それを笑顔で見ながら

『多分、このシリーズのラッキーボーイは僕なんだな・・・』

そんなことを感じた。


第1戦、4対3。
2-1安打、3フォアボール。
守備、10-9アウト。

2007年10 月13日 (土) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (9) | トラックバック (0)

あぁ、栄冠はオレたちに輝く☆

Img_18482


昨日でリーグ戦の日程が全て終了した。


もつれにもつれたリトアニアンリーグ

最終戦の結果次第で1~3位までの順位が決まる。

僕らのチームは試合前の時点まで1位を走っていたのだが

この試合に負けると3位に転落してしまう可能性もあり

異常な緊張感の中で試合をむかえた。

天候は相変わらずの曇り!

そして観客も今シーズン最高の、41人!!!

ま、全員身内だけどwww


試合は僕らのチームの打線が爆発!

3人がホームランを放った。

何度も言うが、ここでホームランなんてそう出るものじゃないはずなのに。

チームメイトたちのパワーは凄い。

僕はこの試合、1打数0安打、3フォアボール。

ま、3つ出塁してるし、それが得点にからんでるし・・・

守備は完璧で、ファインプレーと呼べる動きもできたので

充分貢献できたかと。


結果、14-4で7回コールド勝ち!!

リーグ戦1位通過決定!!!!


試合が終わり、みんなと歓喜する。

興奮がおさまらず、球場で乾杯しようということになり

近くのガソリンスタンドまでビールを調達

ユニフォームを脱いで、みんなで乾杯した。

ちょうど球場では2軍の選手たちの試合が行われていたので

ビール片手に観戦。初めてリトアニア野球の試合観戦したな。


さて、僕らはこれからプレイオフに突入する。

2位と3位のチームが今週末に試合をして

先に2勝したほうを決勝進出チームとし、

そして来週末から1位抜けの僕らと戦う。

決勝は先に3勝したほうが優勝という戦いで

最高5試合まで行う。プロ野球の日本シリーズみたいだな。

とりあえず今週末、僕らは高みの見物を決め込む。

来月までひたすら試合が続くので、良い休養になりそうだ。

Img_19552

2007年9 月 3日 (月) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (5) | トラックバック (1)

極寒ベースボール

Img_17733


寒い! あり得ないほどに寒い!!

この土地では、なぜかいたるところに温度計があって

例えばバス車内の壁に温度計が立てかけられていて

ふとそのとき、その場所の温度を知れたりする。

冬には-30℃を記録することもある所なので

温度に敏感になるのは当たり前のことなんだろう。


そして今日、試合に出る前に自宅のベランダにある温度計を見たら

なんと12℃を指していた・・・昨日まで8月だったのに。


球場にたどり着くと、風が吹いていた。

もう、なんというか試合にかける戦意を全て失わせる風だった。

身体の芯まで凍えてしまい、思うように動けない。

ランニングをいくらしてみても一向に身体が温まらず。

何より気持ちが温まってこない。

「家に帰ってゴロゴロしながら、暖かいスープでも飲みたいな~」

なんてノンキな気持ちしか沸いてこない。

これから大一番の試合を続けざまに2つこなさなくてはならない状況なのに・・・

しかも試合が始まる10分ほど前には、なんと雨が降り始めた。追い討ちか・・・

いったん球場を引き上げ、雨宿り代わりに各自の車の中に入り

雨が止むのを待つ。

「あぁ、今日はもう中止になんねーかなぁー」

野球選手が一番考えてはならないことを口にしてしまっている。

1回気持ちが切れたら、もう試合には入り込めない。

そんなこと解かっているのだけれど、気持ちが試合に入っていかないのだ・・・

「今日はなんというか・・・ダメかもしれない・・・」


雨が収まりグラウンドに戻った。

グラウンド内で水浸しになってしまった所がいくつかあったので

選手みんなでそこに土をかけ、水溜りを埋める。

その作業のため、試合開始時間を少し延長した。


土をかけながらみんなと話をする。

「いつも9月はこんなに寒いの?」

「いや、そんなことないよ。

去年のこの時期はいつも20℃くらいあったからね。

去年の今ごろは、野球にやるにはベストだったよ。

ヤギは寒い時期に野球やったことあるの?」

「一度、東京で雪が降る中野球をしたことがあるよ」

「あ、そうなんだ!オレたちも3年前に・・・」

そんな話をしていたら、空を覆っていた雨雲が割れはじめ

少しずつ青空が見え始めた。頭上の雲の動きがめちゃめちゃ速い。

「曇ってこんなに動きが速いのか・・・」

そんなことを思いながら空を見上げていたら

なんと、太陽が顔を出した。

あっという間に雲は消え去り、数分にして快晴になった。

そんな雲の流れを見上げていたら、おもいっきり感動してきて

テンションもぐっと上がってきた。


試合開始。

グラウンドコートを脱いでも肌寒さを感じない。

「大丈夫、動ける!」

そう思えたら、試合に集中できるようになっていた。

試合途中、少し空が曇り出したが

もうそのことは気にならなくなっていた。

この日の試合、1勝1敗。

それにしても初めて観たな、チームメイトの2打席連続ホームラン。

あれは凄かった。

 
しかし、もしあの寒さのまま試合が始まっていたら・・・

ゾッとするな。

あと1ヶ月間、頼む! 晴れ続けてくれ!!!

2007年9 月 2日 (日) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (1)

「こんなお酒の飲み方があったらバカだなぁ」だなんて☆

Sake2


現在リトアニア野球は、リーグ戦終盤をむかえ

全4チームが優勝する可能性がバリバリにあるという状態で

これから9月の終わりまで、大激戦が続く。


土曜、日曜の2日間で3連戦。

土曜日に行った2試合はいずれも僕らのチームが勝利した。

投、打、守と全ての調子が良かった。

こういうときのチームはどんな相手にも負ける気がしない。

2つのホームランも飛び出し、完璧な勝利だった。

この2連勝で、僕らのチームは単独首位におどり出た。


そして日曜日。

ここでもう1つ勝っておくと

その後のリーグ戦が一気に楽になる。

おのずとチーム内に気合が入る。


両チームともエースピッチャー、そしてそれに次ぐピッチャーを

昨日使い果たしてしまっているので3番手のピッチャーが先発。

やはりスピードやコントロールが昨日のピッチャーたちに比べると劣る。

しかも昨日はおとなしかった相手チームの攻撃が

ようやくリズムに乗りはじめたのか

毎回ヒット、フォアボールなどで塁上にランナーがたまりまくる。

1点、2点と得点を与えてしまう。

「今日は乱打戦になるな・・・」

相手の猛攻を受けながら、そんなことを僕は思った。

そして僕以外のチームメイトもそう思っていたと思う。

しかしここで僕らは信じられない野球に遭遇した・・・


前日に2試合こなしたことで、皆身体は重かったけれど

まぁそれは相手チームも同じことで、大して気になることでもなかった。

案の定、僕らの打つボールはポンポンと外野へ飛び

それが、たまたま野手の真正面に飛び

相手の外野手たちは数メートルも移動することなく

グローブの中にボールを収めていった。

「ま、今の時点では不運が続いているけど

 回が進めば、いずれ・・・」

そんなリラックスした雰囲気で試合は進んだ。


しかしいつになっても点差は縮まらない

後半をむかえ、焦りだした僕らは

短打狙いに作戦を切り替え

なんとか塁上にランナーをためることに成功する。

ところがこういうときに限って

芯でとらえた打球が野手の真正面をつく。

内野手は難なくそれを捕って

飛び出してしまったランナーをあっさりとホースアウトにする・・・


7回だったか、ノーアウト・ランナー1,2塁という絶好の場面で

またもや痛烈に放たれた打球は、セカンドの正面にライナーとなって

一瞬飛び出してしまったランナー2人を

一気にホースアウトされ、なんとトリプルプレーを喰らってしまった・・・

この時点でチーム内は「今日は何か・・・何をやってもダメな気がする・・・」と

焦りから、困惑に変わってしまった。


そしてどうにもその雰囲気を替えることのできないまま試合終了。

なんと9つの攻撃中、5つのダブルプレーと1つのトリプルプレー

を喰らってしまっていた。

なんだこの野球は!!!

たしか得点で言うと、2-7かなんかで負けた気がするのだが

負けた気が全くしない!!

こんな経験初めてだ。負けて悔しいとか

勝ちに貢献できなかった自分が腹立たしいとか

そんな感情が一切沸いてこない。

ただ、頭の片隅がもやもやする感じで、それがすごく気持ち悪い・・・


そんな週末の遠征も終わり、地元・カウナスへ戻る。

途中いつも立ち寄るレストランでビールを飲みながら食事した。

みんなで酒でも飲もうということになり

テーブルにウォッカがやってきた。


「ヤギ!リトアニアン・ウォッカとサケ(日本酒)はどっちが好きだ!?」

「ウォッカ!!!」

「あっはっは!そうか、飲め飲め!!!」

ヤケ酒パーティーのはじまりである。

運転手を除いた全員でウォッカを回し飲みする。

元々酒飲みなリトアニア人たち、

しかも彼らはスポーツ選手ということもあってか、飲む量もハンパない。

9選手、1監督、2ガールフレンドで

ウォッカのボトルを5本、ビールを20本空けた。


飲み方は、小さなグラスに注がれた100mlほどのウォッカを一気飲みし

そしてそのあとチェィサーとしてオレンジジュースを100mlほど

口に流し込むリトアニア流。

これを、座席の右から左へとボトルを動かしみんなで回し飲みする。

最初の1ボトル目のリトアニアン・ウォッカは美味かった。

赤い色のウォッカで、クランベリーの香りが漂い

少し甘みもあって飲みやすい。一気に飲んでも、のどごしが良い。

ちなみにアルコール度数は40度。


しかし2ボトル目、3ボトル目あたりから、味がわからなくなり

一気に酔いはじめる。そして4ボトル目、だんだん辞退者が増え

ウォッカ用のグラスも止まる。こうなると標的は外国人コンビだ・・・

「おいヤギ!ほら飲めよ、美味しいぞ!!これがリトアニアの香りだ!!!」

「アメリカ人のオマエはリトアニア・ウォッカが嫌いなのか??

 そんなことないよなぁ~」

そんなこと言われたアメリカ人選手は、もはやすでに潰されている

2人とも、礼儀程度にグラスに口をつけてギブアップのサインを出す・・・

飲みはじめてから1時間ちょっとで、ものすごい量の酒を飲んだ。

もはや致死量と言える・・・


しばらくしたら、レストレンに客が押し寄せてきたので

みんなで席を立つ。

「おぉなんとか終わったか・・・。さて家に帰って寝るか・・・」

そんなことを思いながら車に乗り込む。

車はレストランを出て、高速道路に乗り込んですぐに

ガソリンスタンドによって給油。地元まではあと1時間くらいか。

ここでチームメイトの1人が、懲りずにまたもやウォッカを2本購入・・・

だいたいガソリンスタンドに酒を売ってるのって

おかしいだろリトアニア!!!


それから帰るまでの1時間、このウォッカを車3台で回し飲みした。

時速100キロは軽く出ている中

車と車の間を30センチくらいの幅に寄せ合い

ウォッカを手渡しする。運転手を除いた全員が回し飲みすると

ボトルはまた別の車へ渡って行った・・・

地元にたどり着くまで、みんなは時折大空に向かって奇声を発したり

なぜか僕はロシア語のエロい替え歌を歌わされたり

併走しながら、同乗者全員で謎の祈りをささげあったり・・・


リトアニアの男たちは普段、すごく物静かで紳士的だ。

そんな彼らの壊れっぷりは、度を越している。

そしてあんなに振り切った男たちの輪に入っていたら

「まぁ今日の負けは、また今度取り戻せばいいか」

という風に割り切れてしまった。普段はとことん割り切りの悪い僕が。

やるなリトアニア男☆


・・・という夢を見たということにしておいて欲しいwww

まさか、あのおとなしいリトアニア男たちが

そんな暴走族みたいな真似するわけないじゃないですかー(棒読み)

2007年8 月27日 (月) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (11) | トラックバック (1)

怒涛の野球馬鹿

Img_8716


さて、8月も終わりが近づき

バカンスシーズンもそろそろ終わりを迎えつつある。

皆8月の初旬から海に行ったり、海外旅行に行ったりしていて

リトアニアの街はすっからかんだったが

そろそろ活気を取り戻している。


チームメイトたちも、ほとんどが旅行に出かけていたのだが

先週頭にはほぼ全選手が家に戻ってきていた。

そしてそんな週末、惨事は起こった。


リトアニア野球は現在、試行錯誤を繰り返しながら

この国の野球発展に努めている。

資金調達、リーグ運営、外国のリーグとの共栄・・・

傍から見ても相当に頑張っていると思う。

僕はいずれこの国が、ヨーロッパでも

かなりの強豪国になると踏んでいる。

そんなリトアニア野球連盟が間違いおかしてしまった・・・


新トーナメント設立!!

リーグ戦も白熱のまま、後半戦に入りかけた8月のある日

どう考えてもリーグの会長と球団オーナーたちが

パブでの酒の盛り上がりのノリのまま、

日本で言うなら、赤ちょうちんで

たまたま隣に座った野球好きのおっちゃんとの話に盛り上がり

気がついたら週末お互いが所属する草野球チーム同士で

試合をすることになっていた、

そんな、ノリや思いつきで作ったとしか思えないトーナメント戦を

リトアニア野球連盟は急遽作ってしまった。


トーナメント戦の内容はと言うと

リトアニアにある野球チーム全てによるトーナメント戦で

日本のサッカーで言うところの天皇杯みたいなものだ。


ちなみに現在リトアニア野球に登録しているチームは

子供たちのリトルリーグなんかも入れても、全部で19チームだそうだ。

その子供たちのチームを抜いた、大人たちの8チームによる

トーナメント戦なのだが

この8チームの実力差はとんでもないものがある。


普段、この8チームはA,Bの2つに分かれている。

Aに所属している4チームは、まぁそこそこ強い。

外国のそこそこ強いチームとやっても、そこそこ良い試合はできる。

その中でも僕の所属しているチームはダントツに強いわけで

ヨーロッパでも屈指の打撃力が売りだ。


そしてBに所属する4チーム・・・びっくりするくらいに弱い。

どれくらい弱いかと言うと

試合中に“タッチアップ”のルールについて

チームメイト同士でケンカが始まり

審判と対戦相手のチームが必死に止めに入るくらい

もう格段に弱いのだ。


そんなレベル差を完全に無視した

トーナメント・第1回戦が週末に実施されてしまった。

当初僕らのチームは、この試合に2軍が出る予定だったのだが

彼らは彼らで他のトーナメント出場のために

急遽イタリアに行ってしまっていて

止むをえず1軍メンバーを揃えて戦うことになった。

僕らのチームは来週から大事なリーグ戦を控えているので

良いバッティング練習になるだろうという感じで試合にのぞんでいて

僕自身も、足のケガがあったりと

まともに野球が出来ない期間があったので

調整にはちょうど良いと思って試合に出た。


試合結果を先に言うと

1試合目、22-0。

2試合目、27-0。

ともに5回コールド勝ちだった。

ちなみに僕らは2試合とも、最初の2イニングで20点以上を叩き出し

残りの3イニングは全員初球バントというルールを

僕らのチーム内で作って、試合を逃げ出した。

まともにやっていたら

5イニング以内で100点は叩き出せそうだった。

しかもこの日は珍しく快晴で

まともに太陽が出ないことがあたりまえだった

今年のリトアニアの夏に慣れてしまっていた選手たちは

攻撃時に走りすぎてしまい、フラフラになってプレーしていた。

ここ数年、シチリアの太陽に鍛えられまくっていた僕自身も

1年ぶりにまともに太陽の下で野球をやったせいか

すぐにヘロヘロになった。

バント作戦は的を射ていたと思う。


ところが僕はこの日、自分たちのチームの破壊的な攻撃力よりも

対戦相手にしびれまくった。

2試合とも3イニングを超えた時点で

僕らのチームは20点以上をたたき出していた。

リトアニアルールによると

もし対戦相手のチームがここで「参った」と

負けを認めると、コールド試合が成立してその時点でゲームが終了する。

さすがに20点差をひっくり返すのは難しいというか

20点も取ってしまうと

僕らの攻撃時間の長さで、試合の緊張感が全く無くなってしまい

普通なら対戦相手の戦意も無くなって

「参った」をコールするものなのだが

彼らは「参った」しなかった。

5イニングまで戦って自動的に「10点差以上のコールド負け」に

なることを選択した。

そして彼らは計10イニング

必死になってボールに喰らいついてプレーしていた。


この日のハイライトは2試合目の最終回に訪れた。

27-0で迎えた、僕らの最後の守備。

ちなみにこの日僕らは、まだ1点も取られていず

このまま3つアウトを取った時点で完封試合

(相手の攻撃を全部0点に抑えること)になる。


そんな最終回、必死の彼らは

2アウト1,3塁という場面を作り出す。

初めて3塁ベースまで踏まれてしまった僕らは、軽く動揺した。

チームメイト全員が、このチームから1点でも取られたら

“ある意味負け”そんな表情に変わった。

相手チームも、ここで取る1点には

1点以上のものを感じているような、そんな気がした。

一気にグラウンド内は緊張感を帯びた。


そんな中、バッターの放った打球は

ショートを守る僕のところに転がってきた。

グラウンドは地面がボコボコで

まずまっすぐにゴロが進まない。

なので正面にゴロが進んだからといって

たやすくアウトが取れないないのがリトアニア野球。

案の定、ボールは僕の目の前で大きくイレギュラーバウンドした。

相手チームのベンチには「ぅうぉおおおー!!!」と

声にならないどよめきが起こった。

ボールの急な動きにグローブでは捕りきれなかった僕は

なんとか身体をあてて打球を止め

すぐさまボールを拾ってファーストベースに送球した。

必死になって走っているバッターは

どこかの国の高校生が得意とする

“ファーストベースにきれいなヘッドスライディング”を

真似したかのような、決死の形相でファーストベースに飛び込んだ!

相手ベンチの選手たちは、そんな彼に念を送るかのごとく

皆いっせいに拳を突き上げながら

「行けー!」などと叫びながらグラウンド内に飛び出して来た・・・


アウト。

僕の処理が上手く出来たせいか

彼がファーストベースに飛び込む数メートル前に

ボールはファーストベースに到着しての悠々アウトだった。

でも彼はそんなことを全く気にしない表情で

ファーストベースだけを見つめて走り

守備陣を威嚇してエラーを誘ってやると言わんばかりの

大迫力ヘッドスライディングだった。

どこかの国の高校生のような

きれいなヘッドスライディングではなかったが

それはそれで感動的だった。


そして相手ベンチには

「今日、オレたちはやったな!」「あぁ、やったな!!」

と言わんばかりの満足感が漂っていた。

この日49点叩き出した僕らの野球が

一瞬でかすんでしまった彼らの決死のワンプレー。


ちくしょう、ここにも暑い夏はあるんだぜ☆

2007年8 月22日 (水) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (8) | トラックバック (0)

いまいち気持ちがのらないままプレーすると・・・

Img_98703


インターリーグという国際試合に出場した。

相手はベラルーシのチーム。

いままでベラルーシのチームとは何度かやったことがあるのだが

今回対戦した相手が一番弱かったな。

僕らのチームは1軍選手が3人しか出ていないという状況で

しかもピッチャーは、チーム内では5,6番手にあたる

普段は野手をしている選手が投げていたにもかかわらず

相手チームは凡打を繰り返し

ショートを守っていた僕にボールが集まった。

何度サバいたか忘れてしまったが、エラーすることなく

軽快に守備をこなしていった。


試合は我がチームの一方的な展開のまま最終回になり

最後の守りについていたときのこと。

右サイドに転がってきたボールを踏ん張って捕った瞬間

新しいスパイクが芝生にからみつき過ぎて

足首が変な方向に曲がってしまった。

「ブッチン!!!」足首から、ものすごい音がした。


足首に全く力が入らない・・・すぐには立てそうにもない。

2,3分タイムを取って、ようやく立ち上がる。

我がチームは、楽勝の試合展開だったので

控え選手を全員使い切ってしまっていて、この状況で

替わってもらえる選手が誰もいなかった。

とりあえず棒立ちのまま試合は続行され

無事、僕のところへボールが来ることもなく試合終了。


すぐにスパイクを脱ぐと

くるぶしのあたりがありえないくらいに膨らんでいる。

内出血もしていて、黒ずんでいる。じん帯か・・・


どこか気持ち的に抜けてしまっていたのかもなぁ。

でもあの状況じゃ、気合入んないもんなぁ・・・

しかし苦心の末に使えるようになった新スパイク1発目にして

いきなりケガかよ。

古いスパイクだったら、あそこまで芝を噛むことはなかったと思うと・・・


あぁ~足をやっちまったよ・・・今年はケガばっかしてるな。

2007年8 月17日 (金) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (6) | トラックバック (0)

リトアニア式野球用具の修理方法

Img_98392


まぁどこの国も日本なんかとは違うから

そう簡単に野球用品なんかは手に入らないわけで・・・


スパイクのポイントを留めるネジが取れていた。

たった1度だけ練習時に使ったのだが

ネジの締め方が悪かったようで

1つだけこぼれ落ちてしまった。


たかだかネジ1つなのだけれど、これを無視して履き続けていると

やがてネジが埋まるはずだった溝に土が侵入し

あっさりとスパイクが壊れることになるので

無闇に履くわけにもいかず

予備用に持ってきてあった古いスパイクを使い続けていた。

しかしあくまで予備用のスパイクはポイントが擦り切れてしまって

うまく地面を噛んでくれない。

何度かこのおかげでプレー中に足元が滑って、転んでしまうこともあった。


そんなある日、街の郊外を車で走っていると

道沿いに大型日曜大工用品店を見つけた。

早速入店して、ネジ売り場に行くと

ものすごい種類のネジが置いてあった。

「ここならなんとかなるかも・・・」

そう思って、急いで自宅にスパイクを取りに戻り

再びネジ売り場に向かった。

そしておもむろにネジ売り場でスパイクを取り出し

「この部分に合うネジを探しているんですが・・・」

と定員に聞く。相手はおそらく初めて鉄製のスパイクを見て

一瞬ギクッとしていたが、思い直して対応してくれた。

そして、たくさんのネジをスパイクに挿して試してみたが

なかなかぴたりとはまるものがみつからない。

「これ日本製?日本のネジは小さいからなぁ・・・」

と、京浜工業地帯のおっさんたちにとっての最大の褒め言葉を

ここリトアニアのネジ売り場の店員から聞けたのだが

ちっとも喜べない。

店員と一緒に、やっきになってスパイクに合うネジを探した。

穴にはまるものもいくつかあったのだが

ネジ自体が長すぎて、しっかりと締めようものなら

地足のところまで突き抜けてしまう。

結局お店にあるネジではどうにもならないことがわかった。

店員はがっくりと肩を落としている僕に同情したのか

「もしオマエが欲しいネジが入ってきたら、連絡してやるから」

と、ケイタイ番号を聞いてきた。


そんなことがあったことを完全に忘れきっていた3ヵ月後のある日

ケイタイが鳴った。

「俺は○○(店の名前)だ。ネジがある。○○だ。ネジがある・・・」

電話に出るなりカタコトの英語を言われ、一瞬たじろいだが

何度も店名とネジという言葉を繰り返されて、僕の脳が反応した。

リトアニアで生活している僕は、こんな連想ゲームのようなことは

日常茶飯事なので、明らかに勘が鋭くなっている。

何度も店名とネジというキーワードを聞いているうちに

日曜大工店での出来事を思い出し

「ああっ!!!」

と言うと、受話器の向こうの店員は安心したようで、また一言

「ネジがある」

僕はスパイクを持って店に行った。


ネジ売り場に顔を出すと、3ヶ月前に対応してくれた店員がいた。

彼に向かっていく途中、彼も僕を見てすぐわかったようで

僕に向かって小さく手を振ってくれた。

僕が彼に近づくと、彼はレジ下からネジを取り出し

スパイクに差し込んでみた。太さ、長さも完璧だった。


必要以上の笑顔で何度も「ありがとう」を連発する僕。

あまり普段は表情を顔に出さなそうな彼は、それでも

1つ仕事を終えた満足感からか

僕に向かってぎこちない笑顔で親指を「グッ!」とやってきた。

2人の周囲が、なんとも言えないシアワセな空間に包まれた。


そして料金を支払う。

20個入りで50円だった。

2007年8 月16日 (木) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (5) | トラックバック (0)

旅帰り

Img_97483


無事、ポーランドの旅を終え

リトアニアに戻って来た。

今週からシーズン後半戦が始まるからだ。


僕自身もどたばたしているが

チームもそれに劣らずどたばたとしている。

後半戦第1戦目はベラルーシのチームと対戦で

正直言ってあまり強いチームではないので

監督自自身も「この試合は休んでいいよ」とレギュラーに言って回っていた。


リトアニア野球とは、雪が解ける春先に開幕して

雪が降り始める秋口に終わる。

だからシーズン半ばの、この休みの時期を逃してしまうと

ろくに遊びに行くこともできない。

なので選手たちはみな、ここぞとばかりに

家族サービスをするためだったり、恋人と過ごすために海外に行っている。


今日、僕は監督に帰国の電話を入れたところ

今度の試合でレギュラー組が出るのは

恋人との旅行を早々に終えて、もうリトアニアに戻って来ている選手

それから仕事が忙しすぎてリトアニアから一切身動きが取れない選手

そして僕の3人だけだった。

残りの穴は下部チーム(2軍みたいなもの)から引っ張ってくるらしい。

ただ、僕にとっては少々大事な試合なので

いつも以上に気合が入っている。


やはり夏と言えば

バカみたいに暑く、雲ひとつ無い真っ青な空の下での野球に

つい恋焦がれてしまうが

現在雨が毎日のように降る、どうみても異常気象のリトアニアでは

それは望めそうもない。

だいいち、街行く人たちはまだ長袖着てるし。


だけれど、やはりまた野球が始まるということに

興奮は隠せない。

後半戦が始まれば、シーズン終了まで一気に

休みなく試合日程を駆け抜けることになる。

終了予定は9月の最終日曜日。

この日に優勝カップを手にしているかどうかは、もちろん

“自称”外国人助っ人である僕の今後の活躍が

チーム自体の成績を左右してくるという自覚はしている。


緊張の2ヶ月間が始まる。

2007年7 月30日 (月) カテゴリー: リトアニア野球 | 個別ページ | コメント (3) | トラックバック (0)

»