ソフトボールの練習が終わり、街をぶらつく。
しかし小さすぎる街なので、ぶらつくにも限度がある。
結局ヒマになって野球場を探す。
キューバで野球をやりたくなったら、野球場にグローブを持って行って
そこで遊んでいる連中に「オレも入れて」と言えば良い。
なんとなくここの流儀がわかりかけてきた。
すぐに適当な相手が見つかり、その彼らたちの仲間に入れてもらう。
キャッチボールをしているうちに監督らしい人が来た。
『監督がいるのか、けっこう本格的なチームだな・・・』と思っていると
監督が僕に話しかけてきた。
「オマエ、ポジションどこ?」「キャッチャー」
「え!いまキャッチャーミット持ってる??」「今はないけど、宿に置いてある」
「取って来てよ!俺ピッチャーなんだけど、今日キャッチャーのヤツが来れないんだよ」
「いいよ」ととんとん拍子に話は進み
ミットを取りに一端宿に戻り、再びグラウンドへ。
途端、グラウンドにいる全員の目の色が明らかに変わった。
みんな僕のミットに注目している。手入れの行き届いたキレイな黄色いミット。
全員が僕の元へ歩み寄る。
「すげぇカッコいいミットだな!」「オレにも触らせてくれよ!」
わいわいと集まり、僕のミットをべたべたと触る。
1人にミットを渡し、その1人は試しに他の相手とキャッチボールをする。
「スパーン!」とキレイな音が球場にこだまする。
残念ながら彼らのオンボロのグローブでは絶対に出ない音だ。
「おぉおおおおお~~~~」と、皆がどよめきに近い声をあげる。
散々色んな人の手に渡って、やっと僕の手元にミットが戻り
監督兼ピッチャーの子の投球練習に付き合う。
速いなんてもんじゃない、140キロは出ている。
キューバには街中にこんなのがわんさか溢れているのか。
でもそれを捕っている僕のことを、向こうもビックリしている。
投球練習が終わり、監督兼ピッチャーと色々話をした。
野球場のすぐそこにあるキリスト教の教会が作っている野球チームだそうだ。
監督兼ピッチャーの彼は最近まで“パレッ”のいるヴィアクララの選手だったそうだ。
そりゃ速いわな。
そして現在大会中で、3回戦を今度の日曜日に迎えるという。
監督兼ピッチャーの彼は、僕が試合に出場できるように色々と試みてくれたが
結局、大会途中からの登録はできないということで
僕の出場は、今回は諦めた。
でもどんな試合をするのか気になったので
日曜日に試合観戦することを伝えて彼らと別れる。
このチーム、気に入った☆
上の写真のいちばん左の男の子についてですが、
連行よろしくお願いします☆
投稿情報: UNIKO | 2007年2 月21日 (水) 03:03