野球場のすぐ近くに、ソフトボール場があって
午前中その前を通ると、いつも若い男子達が
ホンキになってソフトボールをしている。
そんな彼らのプレーを球場横のベンチからのぞいていると・・・
ショートを守っている選手の帽子が
なんとチーム・パレルモの帽子だった!!
イタリアの野球チームの帽子をキューバ人がかぶっている!!
しかもかぶり方が、野球人独特のかぶり方で
なんだか帽子についているパレルモのマークが、すごく強そうに見えてくる(笑)
大感動の僕は、そんなショートの彼に近寄り
ネット越しから話しかけた。
「ねぇ、なんでその帽子かぶってるの!?」
「え・・・・・・」虚をつかれる質問に、彼は返答に困っている。
「それ、僕の野球チームの帽子なんだよ!」
「あ。誰かからもらったんだよなぁ。誰だったかなぁ?」
もちろん僕の知り合いからしか有り得ないわけで
質問する必要なんてなかったわけだが
なんだか興奮してしまって、つい話しかけていた。
色々と話していると、僕が肩にかけているカメラを
彼は先ほどからチラチラと気にしている。
そして「あのさ・・・オマエ写真上手い??」
自信たっぷりの顔で「僕はプロのカメラマンだよ!」と答える。
彼は『お!』という表情をした後に
「オマエいつまでサンタクララにいるの?」「2週間後くらいまで」
「来週の水曜日の午前中、またここに来れる?」「うん」
「あのさ・・・俺たちの試合があるんだよ。写真撮ってくれないかな??」
「いいよ」「本当か!!!でも、お金は払えないぞ!」
僕はすぐに『必要ない』という表情をつくって、彼に答えた。
そして指定された日に球場に行ってみると
試合前の開会式を始めようとしている。
パレルモの帽子の彼と会い、大会本部のようなテントのあるところに通される。
テントの中にいる偉そうな人が
「あ、写真を撮ってくれるんだってね。ありがとう」
と僕に握手を求めてきた。なんだ、なんだ??
パレルモの彼が説明してくれた。
「これはな、今日からサンタクララでやる
ソフトボールの全国大会の開会式なんだよ。
写真を運営本部に送らなきゃいけなかったんだけど
誰も写真を撮れる人がいなかったんだ。だからオマエに頼んだんだよ」
そして偉そうな人から
「開幕式のようすの写真と審判団の集合写真なんかは
必ず撮って、ここに送ってくれ」と
紙切れに書かれた住所を渡された。
こうして僕は、2007年・サンタクララで行われた
キューバ・ソフトボール全国大会のオフィシャルカメラマンとなり
40何年だか続いているキューバ・ソフトボールの歴史の1ページに
加担したのである☆
こりゃ5枚なんて言わず、30枚くらい送りつけるしかないな。ニヤリ☆
2枚目の集合写真、笑いました。
俺も撮ったなあ、こんなのと思いつつ。
まさに「仕事的写真」ですな。
意外とこういう写真が次の日掲載されるんだ、新聞だとさ。
投稿情報: たかし | 2007年2 月13日 (火) 11:03