イスラ ムヘーレス、僕は今回が2度目の滞在だ。
1度目はたしか5年前、1ヶ月ほどこの小島にいた。
この小島でぼんやりしながら「あぁ、イタリア行こう」と
初めて思った気がする。
そしてその滞在中のある日、散歩しているときに野球場をみつけ、中に入ってみた。
おそらく大学生くらいの3,4名がキャッチボールをしたり
トスバッティングをしたりしていた。
僕は彼らを観客席からみつめ続けながら
「あぁ、彼らと一緒にキャッチボールやりたいな」なんて考えていた。
彼らは一見するだけでも感じの良さそうな男の子たちで
僕が客席から観ていることを軽く意識しながら
すごく楽しそうに遊んでいた。
そして何度か彼らのボールが客席に迷い込み
僕がそれを拾ってグラウンドに投げ入れた。
おそらくそのとき、僕が「入れて」と一言言うだけで
簡単に彼らの輪の中に入れたと思う。
でも僕は何も言わなかった。
顔には満面の作り笑顔をしたまま。そして僕は何もせずに球場を去った。
どう言葉を切り出して良いのかわからなかったというか
まあ単純にビビッていた(笑)
そして色んなことが僕の身に起こって、いま僕はまたここに来ている。
今回はグローブとボールを持って来ている。
たかだか4泊の滞在なので
キューバから洋服とカメラだけつめて来る予定だったが
やはりこれは外せなかった。
今度は僕が、あの球場にやって来る誰かを待つ。
僕のキャッチボール相手は誰だ?
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