イタリアに来て初のコールド負けを食らった・・・
7回コールド。なんだよ、まだまだやる気あんのに。
11対24・・・やっぱラグビーみたいだな。
朝、集合場所でチームに衝撃が走る
「やべぇ、キャッチャーがいない・・・」
チーム・パレルモにはキャッチャーが1人しかいない。
彼はここ数年、ひたすらダイヤモンドの要として働いてきた。
ところが今日「腹が痛い」という理由で欠席の電話を入れてきたらしい。
「なんだ、その理由は!!!」とチームメイトからブーイングの雨だったが、
来ないものはしょうがない。
急遽、誰かにキャッチャーをやらせなくてはいけないのだが誰もやりたがらない。
今年からチーム入りした選手が 「おい、ヤギがいるじゃんか!なんであわててんだよ!!」 と呑気にかます。オマエら、まだ言うか!!!
もう説明し飽きたが、僕はいまキャッチャーとして試合に出られない。
イタリアの野球機構が、チーム・パレルモの所属しているリーグでは
外国人はキャッチャーとしてプレイできないと決めている。
ただ、うちのチームはキャッチャーの人数が圧倒的に少ないのと
エースにめちゃめちゃ気に入られているのもあって
練習中、僕はキャッチャーミットを持っていることが多い。
「外国人はキャッチャーできないんだよ! オマエらが決めたんだぞ!!!」
とヤツ当たりしても仕方がない。
そのうち 「おい!誰かヤギのユニフォームと交換しろよ!
そんでヤギをイタリア人ってことにしようぜ!!」
と、子供みたいな発想が持ち上がる。
びっくりすることに、みんながホンキで盛り上がる。監督まで一時ホンキで考えていた。
おい、さすがに無茶だろ・・・
結局、少年時代数回キャッチャーを「やらされた」ことのある選手が
無理矢理やらされていた。 しかもそれが決まった彼は、半泣きだった・・・
僕の聖域なのに・・・
しかし問題は他にもあった。集合場所に、選手が8人しかいない・・・
とにかくまだ選手になりたての10代の連中に電話をかける。
なんとか無理矢理2人呼び出して、事なきを得るが
なんか出だしからヤバかった・・・
スタジアムはキレイだった。 はるか向こうにエトナという山が見える。
みんな僕に「ヤギ、フジヤマ!フジヤマ!!!」 と言ってくる。
日本のアニメでよく出てくるのでみんな知っているらしい。
彼らは日本のアニメで育っている。
そして球場入り後、外野フェンスの先に日本の旗を発見したときは、少し震えた(笑)
今日のプレーヤーはイタリア、スペイン、オランダ、そして日本という意味らしい。
ああいうのってうれしいなー☆
今日の成績は1番セカンドで出場して 3打数2安打、2フォアボール、4得点。
盗塁は、去年のチームメイトが相手チームにいて
完全にマークされていたので出来なかったが
1番としてしっかり働けた気がする。
東京のチームメイトが聞いたら爆笑するだろう
「オマエが1番って、どんな野球だよ!」と。 こんな野球なんだよ、こ こは(笑)
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